今日から大相撲名古屋場所が始まりました。このところは朝青龍の一人横綱が続いていましたが、白鵬の横綱昇進により実に22場所ぶりに東西に横綱が揃うことになりました。
もっとも貴乃花が引退してからは、日本人横綱は誕生することが無く国技である相撲の頂点が、二人の外国人力士という状況には、ちょっぴり寂しさを感じる人もいるでしょう。
もっとも大相撲を格闘技の一種としてとらえるならば、やはり強いものが上に行くのは当然。小錦が活躍していた頃には、中々外国人力士が横綱になれませんでしたが、現在のオープンな形はある意味正等の評価をしている状況と言えます。
現在の大相撲界は一時のハワイ勢が姿を消し、外国人力士はモンゴル出身者が主体です。また琴欧州のように、ヨーロッパからはレスリング経験者の力士も多く誕生しています。
それに控えて日本人力士の活躍が落ちてしまったのには、やはりなんと言っても小学生を初めとした底辺の相撲人口が減ったからだそうです。
力士のメッカとも言える青森県などでは、昔は校庭に土俵があり相撲を取る小学生が多かったそうです。最近はまわし姿が恥ずかしいとか、屋内でのテレビゲームの普及もあり、子供の遊びから相撲が消えていったことが原因なのだとか。
また大相撲の世界は上下関係も厳しいので、核家族化によって縦社会を子供の頃に経験出来なくなった事も、大相撲の世界で力士として苦労を続けられない事にも繋がっているようです。
大相撲に限らず、プロボクシングの世界でも「ハングリー精神」をもった選手が減ったといわれています。裸一貫で成功を収めるといった言葉も、最近ではあまり聞きません。
一時は常に満員御礼だった大相撲も、今では会場が満席にならない日もあるようで、国技としての人気復権は欠かせません。
高校野球に代表されるように、出身地等が同じ人を応援する傾向が日本人にはあります。そういった意味でも日本人横綱が誕生すれば、出身地では大きな話題になるはず。
国技としての大相撲が今後も成功を収め続けるためには、やはり日本人横綱の誕生が必要不可欠といえそうですね。