ホンダのシビック・タイプRをベースに無限が製造する、ホンダ・シビックMUGEN RR(ダブルアール)が、限定300台の受注生産で、9月13日から発売されることになりました。
ホンダのチューニングパーツを製造する無限としては、今回のシビックMUGEN RRが初のコンプリートカー。まさに無限としては夢がかなったような出来事だったようです。
シビックタイプRはすでにホンダが発売していますが、先代のタイプR(EP3型)は英国から輸入する形でした。今回はさらに上を目指す形で、RRという新たなグレードがシビックに与えられています。
最近は国内でのスポーツカー販売が伸び悩み、トヨタではすでにスポーツカーの生産を行なっていません。日産だけは歴史のあるフェアレディZを残していますが、ホンダもすでにプレリュードやインテグラといった2ドアクーペは生産していません。
そういった中でシビックも国内に限っては、現在の8代目からはセダンボディのみの販売。それでもタイプRといった走りのグレードを販売したのは、団塊世代などのスポーツカーを好む世代へのアピールとも取れます。
もっともシビックを初めとしたホンダ車に対しては、若い世代の思いも強いのは事実です。無限が製造するシビックMUGEN RRが専用色のミラノレッドを選んだあたりに、若い世代へのアピールを感じます。
もっともシビックMUGEN RRの価格は477万7,500円(税込)と発表されています。確かに欲しいけれども、おいそれとは買う事が難しい価格でもあるでしょう。
ただし1台1台手作業で架装され、シリアルプレート(製造ナンバー)を装着し工場出荷されるなど、通常ラインの製造車とは一味違うところが売り。
しかもすでにシビックタイプRとして完成している、225psを発生するK20A型 DOHC i-VTEC 2,000ccエンジンにさらに手を加えて、240馬力を発生するそうです。
ブレーキは、ブレンボキャリパーの性能をさらに引き出す逆ベンチ構造のブレーキローター(フロント)やスリット構造(フロント/リア)ローター、スポーツブレーキパッドを採用し、ダイレクトフィールをかなえる低膨張率のブレーキホースを装着しています。
そのうえエクステリアは、カーボンコンポジットやアルミニウムを積極投入し空力性能と軽量化を高次元で追求し、レカロと共同開発した専用セミバケットシートをドライバー/パッセンジャーに用意しています。
確かにホンダ・シビックMUGEN RR(ダブルアール)一台一台手作りの部分が多く、有名なパーツを兼ね備えています。料理でたとえれば、究極の素材を集めて一流シェフが作るようなもの。
ホンダ・シビックMUGEN RR(ダブルアール)が発売後、どのような評価を得るのか。今後日本でスポーツカーが復活するかどうかも、このクルマの動向に掛かっているともいえそうですね。