イチロー選手が米大リーグ、シアトル・マリナーズと、5年契約を結びました。年俸総額は9,000万ドルとも言われ、日本円にして役109億円。
実際にイチロー本人がどれくらいの手取り金額を手にするのかは不明ですが、普通のサラリーマンでは思いも付かないような高額である事は間違いないでしょう。
もっともプロ野球の世界ではまさに選ばれた存在であり、メジャーリーガーとして実力も人気も兼ね備えたイチローにとっては、この金額は当然妥当なはず。
もっとも高額所得者が沢山いるメジャーリーグの世界も、実際にその金額を支払う人がいるのも事実です。つまり選手以上に沢山のお金を動かせる人がいて、実はその方が経済的観点からは凄いのです。
たとえば日本のプロ野球の場合、よく言われるのは巨人以外は赤字経営といったことです。つまり企業が赤字覚悟で運営しているので、年々高額になる年俸を払うのが大変。
なので4番打者が巨人に移籍する事になり、日本のプロ野球界にひずみが生じているのかもしれません。もっともその巨人ですら人気に陰りがあり、野球中継の視聴率は低迷中。
さてメジャーリーグに目を移してみると、たくさんのチームがあります。やはり日本同様に経営には差があるようで、一部球団にスター選手が集まる傾向があるようです。
そういった中でイチロー選手がマリナーズに残留したことは、なにか古い日本の球団と言うかサラリーマン社会のようで興味を惹かれます。
日本の終身雇用をほうふつさせるかのような、イチロー選手の判断。もっともオリックスからは移籍していますが、メジャーリーガーとしては一つのユニホームにしか袖を通さないのは、まさに終身雇用といったところ。
例えば高校野球などを考えても分かるように、日本では地域密着や同じチームでのプレーを望むファンが多いのです。
メジャーリーグでは経済的な部分に主眼が置かれ、チームを転々とする選手は珍しくありません。ベースボールはビジネスであるという考え方が強いのでしょう。
それに対して今回イチロー選手が選んだ、「一つのチームでプレーを続ける事」。今後のメジャーリーグに、何か一石を投じたような出来事でしたね。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070714-00000018-mai-spo